今月15日(現地時間)に発生したフランス、ノートルダム寺院の火災は、日本でも広く報じられました。平安時代末期に建てられたノートルダム寺院は、フランスやキリスト教文化圏はいうに及ばず、世界的に見ても文化的至宝の1つ。
それが目の前で、無残に燃え朽ちていくのを
ただ見つめるしかない人たち。
その胸中は、いかようか…
このとき、集まったパリ市民は、静かに讃美歌を唄いはじめました。
Ave Maria pic.twitter.com/lb6Y5XV05a
— Ignacio Gil (@Inaki_Gil) 2019年4月15日
圧倒的猛威の前に、静かに唄う人たち。
“That is so beautiful and sad at the same time.”
(とても哀しく、そして美しい…)
そんなコメントが世界中から寄せられています。
歴史を失うのは、ほんの一瞬。
そのときのふるまいに、人の心、文化が発露する。
並列に語るべきではないかもしれませんが、震災直後の日本人の行動も、世界中から讃嘆・驚異をもって伝えられていました。
喪失のときでなく、日常に
そんな心と行為をもてたら、
毎日は今より少し
幸せに感じられるのかもしれません。
文化遺産のみならず、自然景観や町並みも
失うのは一瞬、維持・再現には多大な労力を要すもの。
防ぎようのない災害はありますが
人為的に破壊するのは、なんとか防ぎたいとつくづく思います。(京町家の喪失ペースは、1日に2.2軒と耳にして…)