「人生を豊かにする時間」は、どうつくる? と題した対談(鼎談)記事を公開しました。
登場するのは、世界遺産・石見銀山で武家屋敷を改修した「暮らす宿 他郷阿部家」を営む 松場大吉・登美夫妻。そして、日本フランス料理界の重鎮 ドミニク・コルビ シェフ。
日本の美と美味を探す旅「In Search of Japan’s Beauty 〜 出雲・石見銀山篇」で人口約400人の大森集落を訪ねたコルビ シェフ。そこで出会ったのが「暮らす宿 他郷阿部家」の松場大吉・登美夫妻です。
島根県の山奥にあり、かつては人口20万人を越えていた町が今や400人… そう聞けば、もはや限界集落をイメージしてしまいますが、さにあらず。
小さいけれども、美しい町並みと暮らしに磨きをかけて、日本中はもとより世界各地から訪れる旅行者を魅了しているのです。
この一角にあったボロボロの空き家を買い取り、自らそこに住みながら、10年の歳月をかけて「暮らす宿」を手入れしてきた松場ご夫妻。その暮らしぶり、とりわけ朝夕に供される家庭料理にすっかり感服したコルビ氏は、松場ご夫妻となにを語ったか?
意外にも「このスタイルはフランスにもあり」、それが「人生を豊かにする、幸せを生む時間」である、とコルビ氏はいいます。
日本の小さな村を訪ねると、必ずといっていいほど「うちの村には、なんにもない」の言葉を耳にします。一方で、「イタリアン マンマの味 とか フランス ブルターニュ地方 伝統の料理」と聞くと、(実際には行ったことはないのに)おいしそう! と感じてしまう。
おなじ郷土料理・家庭料理なのに、この差はなんなのか? じつは、足元に眠っている宝に気づいていないだけではないか? その磨き方、伝え方の違いが、残念な結果を生んでいる……。
そんな思いからスタートした旅で、3人の識者はなにを語ったか。モノは満たされているのに、幸せを実感できない… そう感じることがある人は、のぞいてみて下さい。